ボビーは珈琲屋で働いていた。彼は客に珈琲を入れるのが得意だったが、話すのは苦手だった。
ある日、ひらひらとしたドレスを着た女性が店に入ってきた。彼女はボビーの目にとまり、そわそわとした気持ちになった。彼女はカウンターに近づいてきて、ボビーに笑顔で注文した。
「三角のケーキとボルコの珈琲をください」
ボビーは驚いた。彼女はボルコという珍しい珈琲の名前を知っているのか?彼は素早くケーキと珈琲を用意して、彼女に渡した。彼女は「ありがとう」と言って、テーブルに座った。
ボビーは彼女の足元に目をやった。彼女は三角の靴を履いていた。ボビーは心臓がドキドキするのを感じた。彼女は何者なのだろう?彼は彼女に話しかけたくなったが、勇気が出なかった。ボビーはただテンパって、珈琲をこぼした。その時、店の扉が開いて、三角帽子をかぶった男性が入ってきた。彼は大きな声で叫んだ。
「おい、三角の女!俺と一緒に来い!」
ボビーと女性は驚いて顔を見合わせた。男性は女性に向かって走ってきた。ボビーは思わず女性を守ろうとして、男性に立ち向かった。
「やめろ!三角の男!」
男性はボビーを押しのけて、女性をつかんだ。女性は抵抗して叫んだ。
「助けて!三角じゃない!」
男性は笑って言った。
「嘘つけ!お前は三角の女だ!お前は俺と結婚するんだ!」
ボビーは信じられない光景に呆然とした。三角?女?何が起こっているんだ?
「待ってくれ!三角じゃなくても好きだ!」
No.023|テンパりボビーⅡ https://one.maruch.net/story/396