ジャニスは銀色の服を着て店先に立っていた。彼女はコードを手に持っていて、それをスパゲティのようにぐるぐると巻いていた。彼女は何をしているのだろうと思ったユーリは、彼女に近づいて声をかけた。
「ジャニス、それは何?」「あ、ユーリ。これはね、鼻のあたりに貼ると笑えるようになるコードなの。見てごらん」と言って、ジャニスはコードの一端を自分の鼻に貼った。すると、彼女は突然大爆笑し始めた。ユーリは驚いて後ずさった。
「ジャニス、大丈夫?」
「大丈夫、大丈夫。すごく楽しいんだよ。君もやってみなよ」と言って、ジャニスはコードのもう一端をユーリの鼻に貼ろうとした。ユーリは慌てて避けた。
「やめてよ、ジャニス。それは危ないんじゃないの?」「危なくないよ。ただ笑えるだけだよ。ほら、笑ってごらん」と言って、ジャニスは再び爆笑した。
ユーリは困惑したまま、彼女を見つめた。
No.004 – 銀色とコード https://one.maruch.net/story/119